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【マスターピースシリーズ】ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~

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佐藤信介監督作品

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今回のアニメーション映画も、個人的には傑作中の傑作で、
リアルタイムで映画館に複数回観に行き、初回限定ブルーレイを発売日当日に
購入し、マーニーを観るまでは私が最も好きな映画TOP3に入っていた作品

ご紹介する、【マスターピースシリーズ】としてお届けします。

第2作目となるのは、2009年に公開された、綾瀬はるかさん主演・佐藤信監督の
オリジナル・フル3DCGアニメーション映画、
ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~です。

 

この作品は、まさに私としては一目惚れした作品でして、
超絶ハイクオリティなフル3DCG映画であること、オリジナル映画であること、
恋愛要素のないアドベンチャー・ストーリーであることが大いに鑑賞に値すると
思い、公開初日に駆け込んでその日に3回も観たという、極めて特別な作品です。
プロダクションI.G全面制作として、ピクサーでもない日本映画ならではの
きめ細やかなCGタッチが、私にはドストライクな作りになっています。

 

しかしそんな私の熱の入り様とは裏腹に、
この映画は世間では全く売れなかった作品でした。

何故ならその当時は、あの時をかける少女を制作した細田守監督の次作である、
サマーウォーズが公開された時期だったため、時かけの大ヒット効果もあって
そちらが圧倒的に注目されていたからです。

ですが、サマーウォーズは私には全く面白くありませんでした。
「マジで時かけの映画作った人の次がこれ?」と信じられないくらいでして、
途中で寝てしまった私は、お口直しならぬお目直しで直後にホッタラケを観たという
ほろ苦い歴史もありますw

大ヒット映画に背を向けてまで何故私がこの映画に惚れ込んだのか?
今日はこのチャレンジャブルな作品について色々と書いてみようと思います。

ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜

ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜

 

 

 

 

【ほったらかし】にされた物

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皆さんには、昔は大事にしていたのに、今では全く使わなくなってしまって
どこに行ったのかもわからなくなってしまった物、というのはありますでしょうか?
(私には心当たりが山ほどあり過ぎてもう全然覚えてないくらいですw)

この映画は、そのような【ほったらかしにされた物】をテーマとして扱っており、
それを巡ったドタバタアドベンチャーが繰り広げられるストーリーとなっています。
昔とは違い、今は物があふれかえっている時代ですから、
物1つに愛着を抱くのは余程でない限り難しい面もあります。
でも、かつては自分で大事にするなどと息巻いては散々使っていたくせに、
不要となったら処分すらせずほったらかしとはこれ如何に?という問題提起を
掲げた、なかなか見どころのある作品です。

以下からはどんなお話かをご紹介していきます。

 

 

母からもらった物

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主人公である画像の女子高校生、【遥】は幼い頃に母親を亡くして以降、
父親と2人暮らしをしていますが、
その父親は仕事ばかりでちっとも自分の面倒を見てくれないので、
遂にはケンカ&家出をするまでになってしまいます。

家出先として祖母の家がある街の神社に寄るのですが、
そこで遥は、昔亡くなった大好きな母からもらった手鏡
探し出すことを決意します。

 

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かつて小さな子供の頃は確かに持っていた手鏡。
病床の母の前で「大事にする!」とまで言い切ったのに、
今となってはほったらかしにしてどこにやったのかも忘れてしまった。
このままでは亡くなったお母さんに申し訳が立たないと思った遥は、
神社にてどこに行ったのかもわからなくなってしまった手鏡を返してほしいと
お参りに行くのですが・・・

 

 

物盗り狐

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神社でうたた寝をしてしまった遥は、そこでアクセサリー付きの家の鍵を
落としてしまいます。
何とか回収出来そうなその時、突如画像のような狐らしき異形の者が現れます。

狐らしき者はなんと遥の家の鍵を盗んでいき、どこかへと行こうとしていました。
このまま物盗りに鍵を盗られたままではたまったものではない遥は、
その物盗りの狐らしき者を追跡することにします。

 

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狐らしき者はどうやら神社の外れをもっと奥に向かっているようでした。
相手は明らかに人間ではないので、怖さを抱えながらも遥はその後を追います。
そして辿り着いた先は・・・

 

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何故か卵が1つだけ浮いている、不思議な穴がありました。
遥はその卵に取り敢えず触れてみるのですが、
触れた瞬間、その穴に吸い込まれてしまうのです!

 

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吸い込まれた先は小さな泉がある神秘的な場所でした。
しかし、明らかに今までいた世界とは違った世界で、そこには先程まで追っていた
狐らしき者までいました。

 

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泉にダイブする形で違う世界にやって来てしまった遥。
元々この世界の住民で、何やら仕事中の狐らしき者。

初めて両者が対面したところから、物語が本格的に始まるのです。

 

 

ホッタラケの島

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そこは異形の者しか存在しない、いかにもヘンテコな世界でした。
異形の者達が次々に荷物を運んでいるのを見た遥は、ついさっきまで追跡していた
狐らしき者に色々質問していきます。

 

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狐らしき者は【テオ】と言い、この世界はで、魔法の概念もあるこの島では
テオは魔力が弱いことから、人が落としていった物を回収するという下っ端の仕事を
しているということがわかりました。

しかし、人の物を勝手に盗るのはいけないことだと
遥はテオをたしなめようとしますが、テオはそんな言い分には全くひるまず、
「全部、あんたらがほったらかしにした物だ!」と強く主張します。
そして、テオは驚くべき事実を遥に言いつけます。

 

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なんと、この不思議な島は
【人間たちによってほったらかしにされた】=【ホッタラケにされた】島で
あることから、ホッタラケの島と呼ばれており、この島の構造は全て、
人間たちがほったらかしにした物で構成されていると言うのです!

神秘的な景色ではあれど、そのような背景があることを知った遥は感動しつつも
複雑な心境を抱えることとなります。
でもこの島なら、自分がほったらかしにしてしまったあの手鏡があるかもしれないと
思い、遥はテオから瞬時に取り返した家の鍵に付いていたアクセサリーを
あげることを条件に、テオに手鏡探しの手伝いをお願いするのですが・・・

ホッタラケの島  ~遥と魔法の鏡~ (角川つばさ文庫)

ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ (角川つばさ文庫)

 

 

 

思わぬ再会

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色々と思うところはあれ、手鏡探しに奔走する遥とテオでしたが、
この島は【人間がいてはいけない島】であるため、遥は人間であることが
バレないよう注意しながら、手始めに鏡屋へ向かいます。

しかし、魔法の概念があるこの島にとって鏡は超貴重品で高い魔力を持っており、
鏡が物に宿ると、その物は意志を持つ程魔力の高い存在となるとされていました。
そのため、鏡屋へ行ったとしても鏡を手に入れることは困難である上、
なんと遥の手鏡は最も魔力が高い鏡ということで、
島で一番偉いとされている【男爵】と呼ばれる者の物となっていました。
手鏡を手に入れるのは想像以上に至難の業であることがわかった遥達はガックリして
店を後にします。

実はその店の主人が、男爵の手下であるとは知らず・・・

 

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なかなか探すアテが見つからない遥達の下に、とある3人組が現れます。
【ピカンタ】【ビッキ】【デカゴー】の3人組は、いつもテオをいじめている
性悪な奴等でしたが、側にいる遥が人間であることを見抜いた3人は、遥達を
追いかけ回してお仕置きをしようと襲いかかって来るのです。

遥達は何とか【ホッタラケシアター】と呼ばれる見世物小屋へ逃げ切るのですが、
そこで遥は思わぬ再会を果たすことになります。

 

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そこにいたのは小さなぬいぐるみでしたが、
これも、かつては遥が大事にしていた【コットン】というぬいぐるみでした。

遥はコットンとの再会に喜びますが、コットンも手鏡と同じく、
かつては遥の所有物ではあったがほったらかしにされてしまった存在であるため、
コットンは「僕を捨てた遥」と痛烈な一言を発してきます。
まさかの返答に戸惑う遥の所に3人組もやって来て、舞台は大混乱に!

 

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果たして、遥はコットンと和解出来るのか?元の世界に戻れるのか?
そして、手鏡を取り戻すことが出来るのか?

遥達の冒険は佳境へと入っていきます。

ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~オリジナル・サウンドトラック

ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

鏡の力

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一方、【男爵】自分の物としている遥の手鏡を探している最中でした。
先述の通り、この島では鏡は高い魔力を持っているため、その中でも最強を誇る
遥の手鏡は、島で最も偉い存在の男爵にとってはまさにうってつけの
アイテムでした。

 

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何故なら男爵は、1万枚の鏡の魔力を使って人間よりも進化した圧倒的な存在になる
という野望を抱いており、そのために人間界のありとあらゆる物を
かき集めているからです。

遥達の目的の大きな障害になることはもはや間違いないこの男爵。
物語はますます並々ならぬ緊張感を漂わせていきます。

You Are My Sunshine

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まとめ

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お子様向けの作品だと侮るべからずの大傑作です!
ストーリーも意外にドス黒さが濃いので、観る子供によっては
ヘヴィな話かもしれません。
最大の見どころである3DCGについては、完全に日本向けの動きをしているので、
ピクサーに勝るとも劣らない素晴らしい演出です!

この当時、私はフル3DCGアニメーション映画について関心が高まっていた頃で、
この映画の前にFINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN COMPLETE
観て感動したことが、この映画を観るきっかけになったと記憶しています。

 

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最後まで観て思ったのは、とにかく遥がかわいい!w
本編でも指摘されていますが、
「今まで放ったらかしにしてたくせに返せとかどの口が言ってんだコイツ?」
というふうにも思いますが、それでも一途でブレず、かつ繊細でチャラくもないから
主人公としては十分にキャラが立っています。

実はこの映画では、人間は【役者】ホッタラケの島の住民は【声優】
声をあてているという面白い試みをしています。
よって人間の中には不自然な演技の者がいたりしますが、
ホッタラケの島の中ではそのようなことがないので安心して観れます!w
ちなみに遥役は女優の綾瀬はるかさんで、非常に演技が上手く、遥の魅力を
十二分に引き出してくれています!

 

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そして、この映画は音楽がとにかく注目すべきところでして、
特に主題歌がもの凄く好きなんですが、なんとスピッツが担当しています!

君は太陽

君は太陽

君は太陽

君は太陽

 

スピッツと言えば、私の中ではヒバリのこころハチミツの2強だと
思っていたのですが、この君は太陽で3強となったくらい大好きな曲です!
これ聞きたさに映画を観直したこともありますw

そして挿入歌がこれまた超シブい選曲で、今から約70年は前の
アメリカのPOPソング、You Are My Sunshineを取り上げていますので
見どころ、聴きどころ満載の稀有な映画となっています!

 

とにかくあまりに映画が素晴らしかったので、私は映画の関連イベントにも
超積極的に参加した程です!
当時東京在住だった私は、舞台となっている埼玉県入間市にも行き、
ホッタラケの島の舞台を歩こう!イベントに参加して入間市内を歩き回り、
後日には秋葉原にて、この映画を題材としたフル3DCGアニメーションに関する
特別講義にも参加したことがあります。

 

普通、1本の映画にここまで熱を入れるなどあり得ない話ですが、
この大傑作の場合は完全に例外でしたw
今でもブルーレイを見直す程好きな作品ですので、
ちょうど夏の季節に観るのが最適なこの偉大な作品を、一度ご覧になってみては
いかがでしょうか。

 

君は太陽

君は太陽

 
ホッタラケの島 カナタと虹色の鏡

ホッタラケの島 カナタと虹色の鏡